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障害のある学生さんへの「情報保障」とは?関西学院大学の紹介Vol.1

はじめまして。関西学院大学 総合支援センターにおける障がい学生支援部門を担当している西岡と申します。

関西学院大学(以下:関学)には、関学に通う学生さんの相談窓口として、総合支援センターという組織があります。
さらに、この組織は以下2つの部局に分かれています。

・学生支援相談室
……カウンセラーが常駐し、学生生活全般に関する相談を受付ける
・キャンパス自立支援室
……コーディネーターが常駐し、障害のある学生の修学に関する相談を受付ける

私はコーディネーターとして、「キャンパス自立支援室」の担当をしています。

そもそもなぜ、社会福祉法人すいせいのスタッフブログで関学の紹介がなされるのか、疑問に思われる方が多いかもしれません。
実は、関学とすいせいは、障害のある学生のサポートのため、2012年ごろから連携をしてきました。
関学学生の就活・キャリア形成を中心とした就労支援業務の受託に始まり、2019年には修学支援業務の受託へと、連携を強めてきました。
地域支援機関であるすいせいの生活・就労に関する支援ノウハウを大学側と共有することで、大学・地域が相互に補完し、多様なニーズへの対応が可能となりました。
より良い障害学生支援のために、関学・すいせいがパートナーシップを結んでいるというわけです。

さて、キャンパス自立支援室では、身体障害や精神(発達)障害、その他さまざまな障害のある学生さんが、障害のない学生さんと、できるだけ同等の環境で学ぶことができるよう、修学環境の調整に努めています。
ここでいう修学環境とは、主に授業のことを指しています。

例えば……

聴こえない、または聴こえにくい学生さんには、音声情報(講義やスピーチなど)を文字情報として可視化したり
見えない、または見えにくい学生さんには、視覚的情報(教科書や黒板など)を拡大・可聴化・可触化したり
書けない、または書きにくい学生さんには、代筆者(ノートや筆記試験など)がついたり

……というように、各障害特性に合わせた代替手段を用いて情報提供(情報保障といいます)しています。
これらはあくまで一例ですので、学生さんの話を丁寧に聴きながら、どのような支援形態をとっていくか、一緒に考えていきます。

日々、色々な学生さんの話を聴かせていただき、修学環境の調整に奔走していますが、何よりも、困難さと対峙し、誰かに相談し、学んでいこうとする学生さんの姿に感銘を受けています。
私も人間ですので、完璧な支援ができているとは言えませんが、これからも、主体的な学びを陰で支える黒子として存在していたいなと思っています。

まだまだ、関学の様子や取り組みについてご紹介したいことが沢山ありますので、これからのブログ記事を待っていていただけると嬉しいです。

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